キタキュウピープルを応援する皆さん、こんにちは!
今日は門司港のバナナマンこと、関門海峡伝説の干物屋「じじや」の社長、秋武政道さんに話を聴きにきています。「じじや」の店舗に行っても遭遇できないので注意してください。毎週金曜日17時7からにFMKITAQさんで「関門独立共和国」というラジオをされていますので、そちらもぜひ。
この日はLinkLinkときめきスタジオさんで、未来を120%HAPPYにするワークショップをされていましたよ。
(武道館で来年1月にライブが行われるみたいですね。良い感じです!!)
秋武さんは関門海峡の伝説の干物屋「じじや」の社長が本職のはずですが、「じじや」さんの店舗では極まれにしかお会いできません。各地で開催されているイベントや、セミナーなどでお会いすることができます。そんな秋武さんにお話を聴かせていただいたのは、北九州で講師&心理カウンセラー的な動きをしているキタキュウピープルの中川です。
「秋武さん、お疲れ様です。今日はお時間ありがとうございます。」
「お疲れ(ニッコリ)」
「先日親戚へのお歳暮で遠隔地の方に5000円の干物セット送ったんですよ。そしたら、いつもは別に返信無い親戚から『こんなに美味しいもの送ってくれて、ありがとね~』ってわざわざ電話や手紙が来ました。すごいっすね。じじやパワー。」
(こんな感じのセットを送りました!)
「いやいや、そうやって、使ってくれるその心意気が嬉しいよ。」
「いえいえ。ありがとうございました。」
「いやいや」
「と、実話でひとしきりステマしたところで(笑)、本題に入りましょうか。最近、どちらでご活躍なんですか?ダイエットしてリバウンドした話はなんとなく聞きましたけど。」
「(笑)」
「街づくりはひと段落ですよね。」
「そうね。もともと門司港やってて、昨年は黒崎でいろいろやってきた。一旦今は何もしてない感じだね。セミナーなんかでいろいろ呼んでもらってるくらいかな。たばこも酒も辞めたので、手持ち無沙汰だよ。」
「じじやの仕事はしてないんですか?」
「あんまりしてないね(笑)」
「じじや」を継いだワケ
「では、お聴きしていきますね。まず、なんでじじやの社長になられたんですか?二代目でいらっしゃいましたよね。」
「うん。まあ、洗脳かな。」
「洗脳って(笑)。詳しく聴かせてもらってもいいですか。」
「小学校の時、親父が干物屋を始めたばかりの頃なんだけど、夜中に箱詰めして朝に市場行くので、昼くらいに晩酌してるわけ。よく自分が相手してたんだけど、そんとき親父が言うわけ。“干物屋は儲かる”“いろいろな商売やってきたが、ダントツに干物屋が儲かる”“全ての商売で干物屋が一番”だって。」
「思春期前にそんなの聴かされ続けたら信じてしまいますよね(笑)」
「そう、だから洗脳なんだよね(笑)。“すべての道は干物に通じる”みたいな(笑)。」
「なるほど(笑)。その後、どうなるんですか?高校・大学と。」
「もともと中学出たら、じじやで働く予定だったんだよね。でも記念に高校受験はしておきたくて、試しに受験したら合格してしまったんよね。大学の記念受験落ちてしまって、今度は悔しかったんよ。だから意固地になって合格するまでやってしまった。」
「それで、大学行かれたんですね。」
「そうそう。でなんとなく大学通っただけではいけんと思って、半年くらい有名な干物産地に修行にいったんよ。そしたら、むこうでは『お電話ありがとうございます!イカの一夜干しが三枚ですね。一枚8000円なので、2万4千円になりま~す!』とか聞こえるわけだよ。」
「めちゃ高い価格設定ですね。」
「こっちは卸売しかやってなかったとは言え、単価が100分の1くらい。これはちゃんとやったら儲かるな!と思って。」
「それでも、超儲かる商売なんでしょ。」
「そうそう。その時はね。」
「うーむ。すごい世界ですね。」
「そんなこともあって、今はじじやは小売りしかやってないけどね。そこからは大変だったけどね。」
街づくりへの想いと、その先の未来
(写真は黒崎パンスイーツフェスティバル)
「秋武さんって、愛の人ですよね。」
「門司港愛とかそういうの?」
「うーん。もっと、なんというか、“人を認める力がある”みたいな。」
「それは、よくわからんけど、門司港愛って言われるとなんか違う感じがするんよね。愛っていう視点で言えば、じじやとか家族のほうをよっぽど愛しているよ。」
「なるほど。」
「門司港に、時間をつぎ込んでるように見えるとか、お金をつぎ込んでるように見えるとか、そんな印象で門司港愛って言われるけど、ただ後で愚痴るの嫌なだけなんだよね。」
「そうなんですね!愚痴るのが嫌ってどこから来てるんですかね?」
「だって聞きたくないじゃん。」
「なるほど。愚痴を聞きたくないだけなんですね。」
「愚痴言うくらいなら自分でやればいいじゃん。ここにいなければいいじゃんって。じゃあなんで先に反対しなかったのって。」
「けっこう、現実的に考えられるんですね。愛と理想のバナナマンみたいに言われることも多いかなと思うんですけど。」
「私は、極めて現実的に考えるタイプと思いますが・・・。皆さんが目標を持つとかモチベーションを持つための夢とかビジョンは必要だと思っています。そこを、私なりに私のステージとしての大きさで語って、その上で聞いてくれる人が聞いてくれればいいかなと。そして、聞いてくれる人には、語れる範囲で夢やビジョンを語ったほうがいいかなと。」
「自分の大きさでいいわけですね。」
「そう自分の大きさじゃないとおかしい。だから自分で語れるようになるために、勉強すべきだし、人とお付き合いを広げることもステージを大きくするために必要。広がっていない秋武なんか見ても、一緒にやろうなんて思わないでしょ。秋武さんここでオシマイ、じゃあね、って言われちゃうわけで。そこを続けるためにはみんなで広がっていかないといけない。」
「うーん。なるほど。」
「これからは、今まで門司港や関門地区を始めとして、北九州や東九州なんかもいろいろ、手を出しては引っこめ、手を出しては引っこめやってますけど、タイミングを見ていつでも動けるように、人のつながりはしっかり大切にしようと。あと、エリア的なものじゃなくて、例えば秘密基地で言っているような”シェアリングエコノミー”であったりとか、リーダシップやマネジメントの新しい時代とかの、”こういう時代が来るだろうから、それを見込んでやりましょう。”という考え方を次のステージとして持っとかないといけないかなと。」
「なるほど、きちんと未来を見ながら行動しようというわけですね。未来については、何かお考えがありますか?」
「具体的に“いつ”とは言えないんだけど、未来がこうだるだろうな、という想像力はめっちゃ大切だと思ってる。そこに納得してくれる人が何人いて、どう行動していくのか。」
「大切ですね。」
夢を語れる場。ワイワイ型の未来予測。
(※秘密基地でご一緒したときに撮影した写真)
「それから、私たちが知らない世界で、もう新しいことをやってる人たちがたくさんいて、その人たちがやってることって、いきなり目の前に現れるわけじゃん。3年前こんなもの無かったよね!って。だからそこをみんなで酒飲んであーだこーだ言いながら、考えていく。ワイワイ型の未来予測。」
「ワイワイ型の未来予測、いいですね。」
「うん。ワイワイ型の未来予測。それを語ることがビジョンだし、まさしく未来を語ることだし、そこが一番のモチベーションになる。その積み上げが、現実に近い将来が想像できていく。現実の世界のように構え、取り組んで行ける。」
「めっちゃわかりやすいですね。」
「そんな感じで、ちゃんと干物屋やれよ!ってみんなに言われます。」
「逆に言えば、秋武先生にこのまま北九州で街づくりやってほしければ(秋武先生がじじやで働かなくてもいいように)みんながじじやで干物買えよって話ですね(笑)」
「いい話よね。美しい事業プランやね(笑)」
「街の発展のためにじじやで買おう!みたいな。」
「そう・・・、いうこと・・・、やったんやね(笑)」
「僕の中では、そんな感じで焼きあご食べてます(笑)」
「ありがとう。」
「いやいや」
「そういう人生を生きていきたいね。」
「ええ。」
「送っちゃおうかな。」
「ぜひ。そこに貢献すべくこの下にリンク貼っときますんで(笑)」
「ここで干物を食べて、北九州の未来を応援しよう!的な。」
「“すべての道は干物に通じる”おめでとうございます!(笑)」
「干物で始まり、干物で終わる(笑)。いやいや、どうもありがとうございました。最後に、おもてなし認証規格にご協力を。」
終わりに
よく秋武さんから「じじやが儲けるために、門司港に人がたくさん来るようにする」という言葉を聴きます。風が吹けば桶屋が儲かる、といったある意味夢物語と捉えられがちなでも、実際お話を聴いていると、とても現実的な考え方をされる方だなという印象と、身近な人を大切にしているなという印象を同時に受けます。
人にもらって良かったものを、自分も他人に与える。そうやって我々の街は進んでいくんだなと思います。
「北九州の人はじじやの商品を買わないと、街づくりへの大きなエネルギーが失われる。」
皆さん、じじやの干物を食べましょう!
中川 康文
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